こんにゃく

こんにゃくを最近食べる。


調理はいたって簡単。
ちぎって、唐辛子入れて、いためて、水醤油みりんを入れて、水気がなくなるまで火にかける。


結構美味い、何よりも腹持ちが良すぎる。


しかし、これを食べてる自分を想像すると生きた心地がしない。
これは、普段自分がとっている食事とこんにゃくを食べるという行為の違いから来る。
そもそも、


こんにゃくに味なんて無い。あるのは食感。じゃぁただ自分は醤油とみりんをなめてるのと同じである。


こんにゃくに栄養なんて無い。あるのは食感。じゃぁただ自分は醤油とみりんをなめてるのと同じである。


こんにゃくに色彩など無い。あるのは食感。じゃぁただ自分は醤油とみりんをなめてるのと同じである。


こんにゃくをおいしいといった自分を否定したくなる。ゴムに醤油とみりんを付けて噛んでいるのと大差ない気がしてくる。まぁ腹持ちの点で違うが。


またこんにゃくはカワチで68円である。
この安さも切ない。希少なだけで、価値や値段の上がるふかひれと、栄養、見た目、味において、たいして差が無いのに、こんにゃくにはその希少さすら無い。


しかしいっぽう、自分は今日もこんにゃくを食べる。カロリーが低くダイエット向きであるから。安い上に腹持ちが良いから。


生きた心地のしないような食べ物を食べたがる姿はもう一つ上の階層から見ると、生きるのをやめたようにしか見えない。